人と人、心と心の出会いを伝え授ける
臨済宗建長寺派 福智山 能満寺
住職 松本隆行さん
能満寺では毎月第4土曜日の「坐禅会」や第2土曜日の「写経」以外にも紅葉ライトアップや演奏会などを行っていますが、お寺はもともと文化発信の拠点でもあるので、そういう意味で“場の提供”としての利用価値も増やしていきたいですね。私が子どものころからお寺にはたくさんの人が集まっていましたので、私自身も“人とかかわる”ということは常に意識をしてきました。
坐禅会に参加してくださる方は、坐禅歴も8年〜数回、初めてなど人それぞれですし、厚木や秦野から通っている方もいれば、近所の小学生なども来てくれます。坐禅は“ただ黙って、座って、動かない”という3つの行いですが、普段の生活ではみなさんあまりこういう時間をもつことがないので、これが意外に難しいんですね。“坐禅としたからといって、他の何かになれるわけではない”んです。日常から離れ、心を休めて、すばらしい自分と向き合ってくださいね。
私は15年ほど前に能満寺の住職になりましたが、このたび平成30年の完成を目指して、28年から本堂の建て替え作業を行います。歴史ある能満寺を、たくさんの方の力を借りながら私が引き継いていかなければ、という責任は感じていますね。これからも地域や世代を越えて、たくさんの縁がつながってくれたらと思います。

- 伊勢原の好きな場所は?
- 聖峰。
- 伊勢原のおすすめの食べ物は?
- 大山とうふ(「東學坊」のとうふはおいしいですよ)、「ムール ア・ラ ムール」のパン。
周囲の山々にまだほんの少し薄暗さが残っている初秋の朝7時。止静鐘(しじょうしょう:坐禅の始まる合図)とともに坐禅が始まります。姿勢を正し、半眼にして呼吸を整えていきます。時間の経過とともに角度や明るさを変えた朝日が差し込んできて、庭からは小鳥のさえずりも聞こえてきます。
坐禅のあとは、参加者みんなでお茶を囲みながらの「茶礼」です。感想を話し合ったり、ご住職の法話があったり、とってもゆったりした時間が流れます。この日のお茶うけは、飯塚さんの農園で採れたみかんと今津さんからフランス土産でいただいたお菓子です。
「月に1回だけど、坐禅で生活のペースがつかめますね」と坐禅歴5年の馬渡さん。
相模三ノ宮臨済宗建長寺派
福智山 能満寺
〒259−1103 神奈川県伊勢原市三ノ宮1273
TEL:0463−95−0967
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