素材に向き合う真摯な味づくり
「米屋きゃらぶき本舗」
槇島さん
当店は「米屋」の屋号の通り、江戸後期にお米屋さんとして創業し、のちに佃煮屋となりました。「きゃらぶき」とはフキを醤油などで濃い茶色の伽羅色(きゃらいろ)に煮しめた佃煮のことで、“大山のきゃらぶき”は修験者の保存食を起源とし、明治初年ごろから大山詣の参拝客におみやげ品として親しまれています。
昔はお店の店先が参道に面していたので、夏山などのときは参拝客でとても賑わいましたが、今はお店の裏手にできた新道を利用する方が増えましたので、参拝途中に立ち寄るというよりも口コミやリピーターの方がほとんどですね。遠方からわざわざ足を運んでくださったり、親子3世代で食べていただいたり、米屋の味を信頼してくださるお客様を裏切らないように、すべて手作業で、丁寧な味づくりを心がけています。
この辺りは昔から各家庭で大山から流れ出る沢水を引いて水を持っていますので、塩漬けで仕入れた山菜は沢水で一日かけて塩抜きし、皮を剥ぐなどの下処理のあと、国産丸大豆・国産小麦100%使用の国産丸大豆醤油で煮上げています。醤油を使いこなして山菜の香味を引き出すことが、経験で培った腕であり難しさでしょうか。
佃煮用の山菜は、今は納得できるものだけを仕入れていますが、昔は大山小学校の生徒さんや近所の方に大山で摘んでもらっていた時代もありました。お手伝いの方も含めて総勢20名ぐらいで作業して、みなさんにおにぎりをふるまったりしたものです。佃煮はおにぎりやお茶漬けによく合いますからね(笑)。
佃煮は年配の方に好まれる傾向がありますが、味付けも辛口・甘口など種類があるので、それぞれ好みの味を探していただいて、是非、日本の伝統的な食文化として若い方にも親しんでいただきたいですね。
- 伊勢原の魅力は?
- 地元に根ざした店が多く、食べ物がおいしいです。
- 伊勢原のおすすめの食べ物は?
- 果物などいろいろあります。遠方から来る方は、良辨まんじゅうやたまご屋さんなど名産品コースを巡っていかれる方も多いようですね。
米屋きゃらぶき本舗
〒259-1107 神奈川県伊勢原市大山345
TEL:0463-95-2048
営業時間:9:30〜17:00
定休日:なし
「米屋きゃらぶき本舗」ついてもっと知りたい方はコチラ↓
http://www.ooyamakomeya-kyarabuki.com/